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2021.07.08
ティーチングとコーチング
ビジネスの現場でも最近「コーチング」という言葉が増えてきていました。
みなさま「コーチ」という言葉をご存知だと思うので、なんとなくイメージはつきやすいかと思いますが、とても注目されています。
ティーチングだけでは上手く行動に促せない生徒に対してコーチングを行うことで、正しく理解し、行動に繋がる、モチベーションを維持できる、ということで、特にアメリカでは有名企業の社長はコーチをつけるケースが多くなってきています。経営層だけでなく最近では社内コーチを育成して、管理職の方々に対して実施している企業もでてきているそうです。
ゴルフだと、コーチを変えることで松山秀樹選手が全米オープンに優勝してしまったり、逆にコーチがいないことで調子を崩している渋野先週等、とても重要な役割です。
このコーチ、コーチングのスキルというのが先生にとっても非常に重要だと思ったので、ティーチングとの違い含めて説明したいと思います。
◯ティーチングとは
所謂、一般的な先生のイメージそのままです。先生が知っている知識を生徒に教えて、うまく使いこなせるように教え込む方法です。生徒は先生が教えてくれるインプットを上手くアウトプットできるように努力します。
生徒にとって大事なのはインプットを正しく吸収する集中力と理解力、インプット量です。先生の力にも大きく依存するので、先生のインプットの仕方、例えば説明のわかりやすさ、話し方、雰囲気等に大きく影響を受けます。
良いところは正しくインプットを理解すればアウトプットが簡単になること。悪いところはあまり生徒側で考えないことでしょうか。言われたことをやれば正解を導き出せ、その言われたことを正しくやる方法を覚えるのが最速になる近道です。
コーチングはこの逆です。
◯コーチングとは
日本語に訳すると「応援する」という意味ですが、基本的に本来のコーチは生徒に何も教えません。生徒の中にある「答え」を導くための傾聴・質問をして、生徒自身に答えを考えて行動を促す手法です。生徒も自分の言葉で話すことで、今まであやふやだった自分の思考も明確になってくる、というティーチングとは手法が全く異なります。
コーチに重要なスキルは、話を聞く、相手を認める(理解するではない)、適切な質問をする力が大事です。生徒にとっては、合っている・合っていないではなく、自分の考えをとにかく話すことを求められます。
メリットは最終的に今何が問題なのか、今やるべきことが何か、明確になるので、生徒は行動を促しやすくなります。
◯聞くスキルの大切さ
聞く、というスキルは営業をやっていた時もとても大切だと感じていました。
お客様が本当に悩んでいることは何なのか、を理解しないと良い提案はできません。本質的に何に困っているのか、お客様も自身のことを分かっていないというのはよくありました。そういう時にはいかに適切な質問ができるのか、と悩んだものです。また、どうしても自分が知っていると話たくなる、教えたくなるのですが、それではお客様が本当に何を考えているのかわからなかったり、説明したことに対して別の解釈をしていた、などはしょっちゅうです。なので、営業時にはとにかく「聞く」ということを大切にしていました。
せっかくお客様が話そうとしているところ、他のチームメンバーが喋ろうとするのを止めることもしていました。
よく聞くことで、相手のことをよく知ることができるのは間違いないです。
◯どう学習に活かすのか
学習で大事なのは、生徒が理解しているかどうか、です。
理解していなければ応用が効かないからです。
ティーチングのスキルが高ければ、上手く生徒に伝えられるかもしませんが、結局生徒側が正しく受け取っていなければ意味がありません。子供側が本当にわかっているかどうかはテストをすればわかるのですが、テストも回答のところしかわからないケースがあり、回答に導くまでのプロセスが正しいかどうか、は全て記述、説明させるしかありません。
また、生徒が間違っていた時に、こうやればいいんだよ、と教えてあげるのは、結局またインプットを増やしているだけで、アウトプットが増えるわけではありません。
この理解しているかどうか、のためにはコーチングのスキルが最適です。
生徒が間違っていた時に、適切な質問をしていき、本当に生徒がわかっているのか説明させるのです。NLPの話題でもあげましたが、本当に理解していれば正しく説明ができるはずです。
もちろん正しいインプット(説明)がないと難しいので、そこは「すらら」に任せます。すららでわからなければ、先生から生徒がわかるように説明しますが、生徒が本当に引っかかっているところはどこなのか、聞くこと、話をしてもらうことで明確になります。
その際にコーチングのスキルが役に立つ、そう考えます。
どちらが良い悪いではなく、適切なタイミングで両スキルを組み合わせるほうがベストだなと思っています。
ご家庭でも勉強を教えるだけでなく、子供が本当に理解しているかを確認するため、なぜその回答になったのか、是非聞いてみてあげてください。